
顎関節症はどうして起こる?主な原因と放置するリスク、改善方法
こんにちは。芦屋市大原町、JR「芦屋駅」北口より徒歩2分にある歯医者「芦屋ラポルテ歯の予防クリニック」です。
顎関節症は、顎の関節やその周辺に異常が生じ、痛みや音、口の開けにくさなどの症状が現れる疾患です。特に若い女性を中心に増加傾向にあり、実態調査では20〜24歳の女性の約4割が、口を大きく開け閉めした際に音がすると回答しています。
原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。特に、ストレスや噛み合わせの異常、生活習慣などが影響しているとされています。
今回は、顎関節症の主な原因を詳しく解説するとともに、放置するリスクや改善方法についてもご紹介します。
参照元:厚生労働省「平成28年 歯科疾患実態調査結果の概要」
顎関節症とは

顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎の関節やその周辺に痛みや違和感、動かしにくさなどの症状が現れる病気です。代表的な症状として、口を開けたり閉じたりするときにカクンと音が鳴ったり、口が大きく開かなくなったりすることがあります。
詳しい原因はまだ完全に解明されていませんが、顎の関節に関係する筋肉や靭帯、関節の構造などが複雑に絡み合って発症すると考えられています。ストレスや食いしばり、噛み合わせのズレなどが引き金になることも少なくありません。
また、顎関節症は女性に多いとされており、ホルモンバランスや関節の構造の違いが影響しているといわれています。若い世代から中高年まで幅広い年代で発症する可能性があり、決して珍しい病気ではありません。
顎関節症の主な原因

顎関節症の発症には複数の要因が関係しており、それぞれが単独で、あるいは重なり合って影響を及ぼすことがあります。以下に、代表的な原因を紹介します。
噛み合わせの不調和
歯の位置や顎の動きがうまく噛み合っていない状態は、顎関節に負担を与える原因となります。上下の歯の噛み合わせが均一でないと、噛むたびに関節や筋肉に偏った力が加わり、痛みや違和感として現れることがあります。
虫歯治療後の詰め物の高さが合っていない場合や、被せ物・入れ歯の形が合っていない場合も、噛み合わせのズレを招く可能性があります。小さな違和感でも顎の動きに影響することがあるため、早めに歯科医師に相談するようにしましょう。
歯ぎしり・食いしばりの癖
睡眠中の歯ぎしりや日中の無意識な食いしばりは、顎関節症の代表的な原因のひとつです。強い力が長時間かかることで顎の関節や筋肉に大きな負担がかかり、炎症や痛みを引き起こしやすくなるかもしれません。
特に、歯ぎしりは自覚がないまま続いていることが多く、朝起きたときの顎のだるさや頭痛、肩こりにつながるケースもあります。こうした癖は日常生活の中で意識して改善することが難しいため、歯科医師による専門的なケアが必要になる場合があります。
姿勢の悪さ
デスクワークやスマートフォンの使用が多い現代では、姿勢の悪さが顎関節症の原因のひとつとなることがあります。
猫背や前かがみの姿勢が続くと、頭の位置が前方にずれることで首や肩、顎まわりの筋肉に余計な負担がかかり、顎のバランスが崩れやすくなります。特に、ストレートネックのような姿勢は、関節や筋肉にストレスを与え、痛みや違和感の原因になることがあります。
精神的な緊張やストレス
精神的な緊張やストレスは、顎関節症の発症に深く関与することがあります。
仕事や人間関係のストレスにより、無意識のうちに歯を食いしばったり、筋肉や関節が緊張したりすることがあります。こうした状態が続くと、顎関節やその周囲の筋肉に負担がかかり、痛みや口の開きにくさといった症状が現れることがあるのです。
また、ストレスによって睡眠の質が低下すると、夜間の歯ぎしりや食いしばりが悪化する場合があります。ストレスと顎関節の不調は密接に関係しているとされるため、心身のバランスを意識した生活が予防につながるでしょう。
外傷や強い衝撃
打撲や転倒、スポーツ中のケガなどにより顎やその周囲に強い衝撃が加わると、関節に炎症や損傷が起きることがあります。
こうした外傷は、その場で痛みを感じるだけでなく、時間が経ってから症状が現れることもあります。顎の動きに違和感が出たり、開閉がしづらくなったりした場合は、早めに歯科医院で診てもらうことが大切です。
顎関節症を放置すると

顎関節症を軽く考えて放置すると、症状の悪化により、生活や健康にさまざまな影響を与える可能性があります。ここでは、顎関節症を放置することによって引き起こされる主なリスクをご紹介します。
噛み合わせが悪化する
顎関節症を放置すると、顎の動きが不安定になり、上下の歯の噛み合わせが徐々にずれていくことがあります。噛み合わせが乱れると、食事の際に片側ばかりで噛むようになったり、歯や歯ぐきに余計な負担がかかったりすることがあります。
こうした状態が続くと顎関節への負担がさらに増し、症状が悪化していくことも少なくありません。違和感やズレを感じたら、早めに歯科医師に相談することが大切です。
顎関節の摩耗や変形が進行する
顎関節症を放置すると、関節内部の組織が徐々にすり減り、変形していくことがあります。
特に、関節円板と呼ばれるクッションの役割をする組織がずれたりすり減ったりすると、関節の動きがさらに悪化し、口が大きく開かなくなったり、常に関節音が鳴ったりすることがあります。
口が開きにくくなる
顎関節症が進行すると、口をスムーズに開けることが難しくなり、指2本分ほどしか開かなくなることがあります。顎の動きを助ける関節円板のずれや、周囲の筋肉の緊張、関節内部の炎症が関係しているとされています。
食事がしにくくなったり、歯科治療を受ける際に開口が困難になったりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。口の開きにくさは、顎関節が悪化しているサインのひとつです。自然治癒することは少ないため、早めの受診が大切です。
精神的な負担が大きくなる
顎関節症による痛みや不快感が長引くと、精神的な負担が大きくなることがあります。痛みが続いて気分が落ち込んだり、顎の違和感から集中力が低下したり、イライラしたりすることもあります。
日常のさまざまな場面で精神的なストレスが積み重なると、心の健康に影響を与える可能性もあるでしょう。
生活の質が低下する
顎関節症が慢性化すると、食事や会話、表情など日常生活のさまざまな場面で支障をきたすことがあります。口が十分に開かなかったり、咀嚼に時間がかかったりして、食事や会話が思うようにできなくなる場合もあります。
こうした状態が続くと、仕事や家事にも影響が出て生活の質が低下する可能性があるため、早めに歯科医院で処置を受けることが大切です。
頭痛や肩こりなどの症状につながる
顎関節症の症状は顎だけにとどまらず、頭痛や肩こりといった全身の不調にも関係することがあります。
顎の筋肉と首や肩の筋肉はつながっており、顎に負担がかかると首や肩の筋肉まで緊張しやすくなります。また、顎まわりの筋肉がこわばることで、緊張型頭痛が生じるケースもあります。
こうした症状が慢性化すると、集中力や睡眠の質にも影響を及ぼすかもしれません。二次的な全身症状を防ぐためにも、早期治療が大切です。
顎関節症を改善する方法

顎関節症の治療は、症状の原因や程度によって異なります。ここでは、代表的な改善方法を詳しく紹介します。
スプリント療法
スプリント療法は、専用のマウスピースを使用する治療法です。歯型をもとに作製したスプリント(マウスピース)を装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる歯の摩擦を防ぎ、関節や筋肉の負担の軽減を目指します。
特に、夜間に歯ぎしりをする方には、顎へのダメージを和らげる効果が期待できるでしょう。また、噛み合わせを安定させることで、関節の位置も整えられる可能性があります。
理学療法
理学療法は、顎周囲の筋肉や関節の動きを改善するための治療法です。専門家の指導のもとでストレッチやマッサージ、簡単な運動を行うことで、筋肉の緊張を和らげ、顎の動きをスムーズにする効果が期待できるでしょう。
自宅でできるセルフケアの方法も指導してもらえるため、日常的に取り入れやすい点も特徴です。
噛み合わせの治療
噛み合わせのズレは、顎関節に負担をかける原因のひとつとされています。代表的な治療法として、歯の高さや形を微調整する咬合調整や、歯列のずれを根本から整える矯正治療などがあります。
症状や原因によって適切な治療法が異なるので、歯科医師と相談しながら治療法を決定していきましょう。
薬物療法
顎関節症の症状が強い場合には、薬を使って痛みや炎症を抑えることがあります。一般的には、痛みを和らげる鎮痛薬や、炎症を鎮める薬が使用されます。
また、ストレスや筋肉の緊張が関係している場合は、筋肉の緊張をほぐす薬や、抗不安薬などが処方されることもあります。ただし、薬に頼るだけでなく、並行して生活習慣も見直すことが大切です。
薬を使用する際は、歯科医師の指示に従い、用法・用量を守るようにしましょう。
ストレスを管理する
前述の通り、ストレスは顎関節症の発症や悪化に深く関わるとされています。ストレスがたまると、知らず知らずのうちに歯を食いしばったり、筋肉が緊張したままになったりすることがあるためです。
ストレスを軽減するには、適度な運動や十分な睡眠、趣味の時間をとることが効果的とされています。深呼吸やマインドフルネスなどのリラクゼーション法を日常に取り入れることもよいでしょう。
精神的な安定は顎の健康にもつながるため、自分に合ったストレス解消法を見つけてみてください。
姿勢を見直す
顎関節症の原因のなかでも、日常の姿勢については見落とされがちです。猫背や頬杖、うつ伏せで寝るなどの習慣が続くと、顎の位置がずれ、関節や筋肉に余計な負担がかかることがあります。
正しい姿勢を意識することで、顎関節周りの緊張を和らげ、症状の悪化を抑えられる可能性があります。特に、デスクワークをする方は、画面の高さや椅子の座り方を見直すことで、顎関節の負担を軽減できるでしょう。
まとめ

顎関節症は、噛み合わせの不調和や歯ぎしり、ストレス、姿勢の悪さなど、さまざまな要因が絡み合って発症することが少なくありません。放置すると口が開きにくくなったり、噛み合わせが悪化したりするだけでなく、頭痛や肩こり、精神的な不調にもつながる可能性があります。
顎関節症の改善には、歯科治療と並行した日常生活の見直しが欠かせません。早めに原因を見極め、適切な治療やセルフケアに取り組みましょう。
顎に違和感や異変を感じたら放置せず、早めに対策することが大切です。
顎関節症の治療を検討されている方は、芦屋市大原町、JR「芦屋駅」北口より徒歩2分にある歯医者「芦屋ラポルテ歯の予防クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、「一生涯、ご自身の歯で美味しく食事をし、心から笑える毎日を」という願いを胸に診療にあたっています。そもそも病気にならない「予防」と治療後の「再発防止」を重要視しながら、歯周病治療、予防歯科、根管治療に力を入れ、虫歯治療や矯正治療などにも対応しています。


